国際食品機能学会
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学会長挨拶


国際食品機能学会
筑波大学名誉教授
学会長 細川 淳一
 
 近年における社会環境の激しい変化に伴う健康問題の多様化・複雑化、更には高齢化社会の到来等と相まって人々の健康観にも大きな変化が生じてきていることは周知の所であります。かかる現状の中で何よりも健康を重視し、自分の健康は自分で守ろうとする動きが頓に高まって来ていますが、注目すべきはいわゆる健康食品や栄養機能性食品にかかわる市場が何と1兆余円にも達するようになって来ていることです。このことは人々の健康食品やサプリメントへの関心が高まり、これらの摂取によって健康な体づくりに、又老化の予防に役立て、自己の健康生活の確立を期したいとする人々が増加して来ていること、更には近年多発傾向にある医薬品等による副作用やアレルギー反応等のいわゆる薬害への関心の高まり等とも少なからず関係しているようにも思われます。
 いずれにせよ、このような傾向は消費者の健康食品やサプリメントに対するニーズが大変大きくなって来ていることを意味するものと思われますが、現代社会においては様々な健康食品が人々の健康保持・増進のために極めて大切な役割を果たしていることは云うまでもありません。 私どもは、かかる現状を踏まえて自然食品の有する諸機能をあらゆる観点から科学的に究明・検証し、もって人々の健康の確立や健康産業界のために健康食品の質的向上と発展に寄与することを目的に2003年に国際食品機能学会(International Society of Food Function = IFF)を設立したのであります。
 本学会は、健康食品とりわけ機能性食品に深い造詣(ぞうけい)と関心を持つ学識経験者をもって構成・組織化されていますが、社会のニーズと関連企業のニーズに対応した研究を産学共同で行い、更にはその研究成果の実用化をも図ることを目的としております。このように産学共同研究を通して健康食品の社会的地位の向上を図ると共に、更には学会活動を通して産学共同の結び付きの場としての役割も果すように組織化されていますので、このような意味においても時宣に叶った21世紀型の新しい学会として注目されております。従来食品についての研究はどちらかといえば栄養学、栄養生理学、調理法、献立といった観点からの研究が多く見られていますが、以上のような現状を踏えてもっと食品の機能に関する研究分野を重視することも大切なことと考えております。そのためには食品の有する諸機能の研究を通してその学問的体系付けを急ぐ必要もあると思います。先にも述べましたように、本学会は単なる研究のための研究に終始するものではなく、学会と企業が産学共同の主旨にのっとり一体となって実践活動を展開していくことに特徴がありますので、毎年ビッグ・サイトで開催されるifia/HFE JAPAN(国際食品素材・食品添加物/健康食品展)に既に2004年度から参加し、約35〜40題に及ぶ最新の研究成果の発表を行い、各分野の関係者からの高い評価を受けております。また同時に展示ブースを設けて研究成果に伴う食品の素材や製品の展示を行うなどの活動も行っておりますが、本学会ではこれらの活動の一環として学会機関誌「IFF FOOD FUNCTION」を年2回発刊して健康食品(機能性食品)の研究に携わる方々の研究成果を初め、貴重な提言を本誌を通して広く多くの関係者の皆様方に提供すると共に、本誌が学術界と産業界との研究情報交換の機能を果たす役割を担うことも期待している所であります。
 学会誌「FOOD FUNCTION」は、年2回発刊しております。行く行くは季刊誌として年4回の発刊を考えておりますが、いずれにもせよ、健康食品の質的・社会的向上を図るためには関係者の皆様のご支援とご協力が何よりも大切と存じますので健康食品に関わる研究論文、総論、短報、資料、現場報告更にはご意見等をどんどんご寄稿下さいますようお願い申し上げ、ご挨拶にかえさせていただきます。

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